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​長持ちの秘訣

歯を長持ちさせる一番の秘訣は逆説的ですが歯科治療をしないで済むことですが、とは言えどうしても治療が必要な場合もあります。 その際のポイントは技術論を別にすれば以下に挙げるようなものとなります。 いずれも細菌プラーク(歯垢等)と咬合力からのダメージを最小限に抑えるポイントです!

 

総論的には、 

1.エナメル質を可能な限り削らない。 

2.歯の代謝に関わる象牙質を再生する働きをもつ歯髄(神経)を不用意に取らない。 *抜歯につながる歯根ハセツの最大の予防。 

3.中等度以上の歯周病治療は歯の根面に歯石の粒も残さないこと目指す。 深い歯周ポケットは残さない(歯と歯の隙間が大きくなる傾向あり)。

4.根の治療は慎重に先端を清潔にして隙間なく充填する。

5.歯冠の補綴修復が必要な場合は、1歯の適合精度と多数歯の咬合をふくめた精度を追求する

以上を心がけます。

 

具体的には、

初期う蝕は再石灰化も考慮して観察。*特に隣接面カリエスの管理(おもに歯に加わる噛み締めの楔力がエナメル質の亀裂をつくりムシバの原因となる→再石灰化も期待して健全歯質ばかりを削ってしまう初期の段階は観察も得策!)

・失活歯の歯根ハセツを起こしにくく、保持力の維持できるポスト築造。 *失活歯のポストは細く長く強く

・修復歯のあらたなムシバ発生や歯周環境をよくする清掃効率のためかぶせ物や詰め物の適合。 *精度の高い形成と型取り

不必要に修復物を連結しない(一部の歯のみが緩むこと多い! 特定の歯に負担集中!)。

咬合の安定 かみ合わせのKeyになる歯は削らず保存し、最後に修復する。

・劣化する材料は極力使わない。 

定期検診を守ってもらう。 (定期検診に回数と費用がかかると受診率が下がる傾向あり。 検診時には歯石除去。)

ここがPoint!

​修復物と歯の適合

​適合が精密なら掃除も容易で歯肉もきれい

すき間があればブラシのが先が届かない
境目から虫歯になる

大き過ぎたら段差が磨けない
歯肉が炎症起こし腫れる

​精密な形成と型取りから得られた模型(歯型)からのみ、お口のなかでも段差や隙間なく装着されるかぶせ物が製作できます!

ここがPoint!

​隣在歯接触面のムシバの管理:隙間の虫歯の多くはエナメル質のひびが起点!

​隙間の虫歯はフロスで進行予防! 初期では健全部分を大量にけずることに! → 定期検診で治療時期の判断 再石灰化にも期待!

ここがPoint!

​根管維持のポストは強く、細く、長く、適合良く!

・神経を取った歯は象牙質の代謝がなくなり干からびて脆くなる→歯根ハセツの危険性が経年的に増大! 
・短く太いポストは楔効果が大きく根管を広げる働きが大→適合の良い長くて細めのポストが理想(当院は義歯のクラスプにも応用され生体親和性に優れるコバルトクロム合金の使用頻度大)。
・ファイバーポストは連結歯や負荷の高い歯、長期使用にはかえって危険:グラスファーバー周囲を固めた樹脂素材の物性が問題。 歯根に優しくても取れやすい壊れやすい。
・ポストは歯槽骨頂点から歯根の2/3の長さを基本とするが、まずは歯内療法のやり替えがないよう!

×

ここがPoint!

​根管治療は最初が決め手

根の治療のやり替えは治癒率が低くなります。 やり替えの度に歯根は内部から薄くなり築造体(ポスト)も太くなるので、経年的に上記の歯根ハセツや穿孔の危険が増します! 失活したり歯髄炎でやむなく神経(歯髄)を取ることになったら、困難ではありますが1回の治療でうまく再発のない根管充填ができるのが望ましいといえます。

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